「皇大御國(日本)ハ大地ノ最初ニ成レル國ニシテ世界萬國ノ根本也故モ能ク其根本ヲ經緯スルトキハ即全世界悉ク郡縣ト為スヘク萬國ノ君長皆臣僕ト為スヘシ」で始まる本著は、強烈な自民族至上主義と、国内の統治及び世界征服の方法に関する極めて詳細な記述が大きな特色となっている。
本著で佐藤信淵は、世界を征服するために日本国内を固めることが大事だと説き、
江戸に遷都し、日本の政治機構を3台(東京〈江戸〉・西京〈浪華つまり大阪〉・京都)14省(駿府・名護屋〈名古屋〉・浪華〈大阪〉・膳所〈大津〉・高知・松江・萩・博多・熊本・大泊〈鹿児島〉・金沢・沼垂〈新潟〉・青森・仙台)に分けた統一国家を作り、
八丈島や
小笠原諸島を開発し、さらに
フィリピンを取ってその資源を利用し、かつ東京の防衛に備えることを主張した。
海外征服について、彼は「凡ソ他邦ヲ經略スルノ法ハ弱クシテ取リ易キ処ヨリ始ルヲ道トス今ニ當テ世界萬國ノ中ニ於テ皇國ヨリシテ攻取リ易キ土地ハ
支那國ノ
滿州ヨリ取リ易キハナシ」と書き、
中国征服を世界征服の第一歩として捉えた。軍事的及び経済的に満州以北を征圧した後に、中国本土へ
台湾と寧波から侵攻し、そして
南京に仮の皇居を定め、
明の皇帝の子孫を上公に封じて従来の祖先崇拝を認めた上で、
神社や学校を建てて教育せよと彼は述べている。中国を征服した後は、周辺の国も容易に征服出来ると彼は考え、最後に
ヨーロッパへ侵攻せよと主張している。